最終更新: 2026.07.27

数式

データフロープラグインでは、データ変換の変換方法や、レコード抽出の数式フィルターで数式を使用できます。フィールド値を組み合わせた計算、文字列加工、条件判定などを、データフローの処理途中で行えます。

サポート関数、演算子、配列定数、空のフィールドの扱いなど、数式の基本仕様は計算プラグインと同様です。関数ごとの詳細は、計算プラグインのサポート関数一覧を参照してください。

数式の基本書式

数式は、Excel ライクな関数や演算子を使って記述します。

  • 文字列は " (ダブルクォーテーション)で囲みます。
  • 式中の半角スペースは無視されます。ただし、文字列中の半角スペースは除きます。
  • フィールドコードは " などで囲まず、直接記述します。
  • 先頭の = は省略して記述します。実行時には = が付いていても評価されますが、入力時の検証ではエラー表示される場合があります。

例:

CONCAT(会社名, " ", 担当者名)
IF(金額 >= 100000, "高額", "通常")

数式入力フォームでは、関数名やフィールドコードの補完を利用できます。候補を使うことで、フィールドコードの入力間違いや関数名の表記ゆれを減らせます。

数式に含めることができるフィールド

数式には、データフロー上で扱っているフィールドを指定できます。

主に次のようなフィールドを指定できます。

  • 数値
  • 文字列(1行)
  • 文字列(複数行)
  • ドロップダウン
  • ラジオボタン
  • 計算
  • 日付
  • 日時
  • 時刻
  • 作成日時
  • 更新日時
  • チェックボックス
  • 複数選択
  • レコード番号

データフロープラグインでは、計算プラグインとは異なり、レコード番号を数式に指定できます。
また、データ変換で「変換対象のフィールド」と同じフィールドを数式内に指定できます。たとえば、既存の文字列(1行)フィールドを対象にして、そのフィールド自身の値を使って表記ゆれ修正や文字列連結を行えます。


関連レコード一覧内のフィールドは、データフロープラグインの数式には指定できません。

未入力フィールド(空値)の数値評価仕様

数式内で数値型または計算フィールドを参照する場合、そのフィールドに値が入力されていない(空値である)ときは、自動的に 0(ゼロ)として扱われて数式が評価されます。
これは、kintoneの標準の「計算」フィールドにおける未入力値を 0 として扱う仕様に合わせた挙動です。

  • 評価例:
    • 数値フィールド(未入力)に対して 100 を加算する数式(数値フィールド + 100)を実行した場合、0 + 100 とみなされ、計算結果は 100 となります。
    • 数値フィールド(未入力)が 0 以上であるかを判定する数式(数値フィールド >= 0)を実行した場合、0 >= 0 とみなされて判定結果は TRUE(真)になります。

テーブル内フィールドの扱い

数式にテーブル内フィールドを含める場合、変換対象やフィルター対象との位置関係によって、同一行の値として扱うか、配列として扱うかが変わります。

配列として扱われる場合

次の場合、テーブル内フィールドは配列として扱われます。

  • データ変換の変換対象がテーブル外のフィールドで、数式にテーブル内フィールドを含めた場合
  • レコード抽出の数式フィルターで、数式にテーブル内フィールドを含めた場合
  • データ変換の変換対象がテーブル内のフィールドで、数式に異なるテーブル内のフィールドを含めた場合

配列として扱われる場合は、SUMCOUNTTEXTJOIN など、配列を扱える関数と組み合わせて使用します。

同一行の値として扱われる場合

次の場合、テーブル内フィールドは同一行の値として扱われます。

  • データ変換の変換対象がテーブル内のフィールドで、数式に同じテーブル内のフィールドを含めた場合
  • テーブル内フィルターの数式フィルターで、数式に同じテーブル内のフィールドを含めた場合

この場合、各テーブル行ごとに同じ行の値を使って数式が評価されます。たとえば、同じテーブル内の 数量単価 を使って 数量 * 単価 を計算できます。

同じテーブル内の 小計 を変換対象にする場合、同じ行の 数量単価 を使って行ごとに計算します。

数量(テーブル内) 単価(テーブル内) 数式:数量 * 単価 の結果(小計)
2 100 200
5 50 250

一方、テーブル外の 合計金額 を変換対象にする場合、テーブル内の 小計 は列全体の配列として扱われます。この場合は、SUM(小計) のように配列を扱える関数で集計します。

変換対象 数式 結果
合計金額(テーブル外) SUM(小計) 450

区切り文字について

数式の結果をチェックボックスや複数選択などの複数値フィールドに設定する場合、値を分割するための区切り文字は、数式内ではなくデータ変換プロセッサーの設定として扱います。

区切り文字が必要な変換を行う場合は、データ変換の設定を確認してください。

契機パラメーターの参照

データフロープラグインでは、ジョブの実行契機(各種イベントや詳細画面の実行ボタンなど)となった元のレコード値や、実行時のシステム情報を数式内で動的に参照・注入できます。
詳しくは契機パラメーターを参照してください。

注意事項


サポートされていない関数や不正な書式を含む数式は、設定時にエラー表示されます。実行時に評価できない場合、データ変換では空値として扱われたり、文字列系フィールドに #VALUE! などのエラー文字列が設定されたりすることがあります。数式フィルターでは対象外として扱われることがあります。処理対象のフィールド値が空の場合や、想定した型と異なる場合にも結果が変わることがあるため、運用前にプレビューやテスト実行で確認してください。